2007年12月10日

「民話って何だろう? 2 」

方言で語られる民話の味わいは、リアリティが格別なような気がする。でも、方言で書かれた民話は、どこか白々しいと言うか、胡散臭く、嘘っぽぐなって志う。
青森の方言詩人で「高木恭造」と言う人がいる。有名だからご存知の方も多いと思う。伊奈かっぺいさんのトークライブを聞きに行くと、たいてい、高木先生の詩を朗読してくれるから、聴いたことがある人もいるかもしれない。
2007年10月24日NHK 視点論点で、アメリカ人の詩人、アーサー・ビナードさんが、高木先生の詩の素晴らしさを、熱心に語っておられました。彼は、高木先生の方言詩集「まるめろ」を、英訳してアメリカで出版されています。
ここで、考えさせられることは、方言は話し言葉であり、それを文字に置き換えることの困難性をどう克服していけばいいのか、という課題のことです。
日本語は、表意文字である漢字と、表音文字であるひらがな・カタカナという三種類の文字で表記すると言う、世界でも稀な文字体系があります。
確かに、方言の発音は、この三種類の文字体系を駆使しても、微妙で読者に本当のところは伝わらない場合もあるでしょう。
それでも、アーサー・ビナードさんのように、書き手の強い思いがあれば、なにかしらきっと伝え残せることもあるかもしれない。そのことを信じて、私も、山形のとんと昔を綴っていけたら幸せです。

[026] アーサー・ビナード/詩人 「ことば」は、詩人のパートナー - インタビュー | カフェグローブ
◆ http://www.cafeglobe.com/news/interview/026/

解説委員室ブログ:NHKブログ | 視点・論点 | 視点・論点 「方言の横町バまがたら」
◆ http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/5267.html


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Posted by ほんねず at 05:05│Comments(0)民話のこころ
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